これは後の世に名を残す、金髪の紳士が書いた真実の物語である!!














ジュン・ジェントル・キタガワの怪奇レポート









Q.幽霊についてどう思いますか?









case-1 目つきの悪い黒尽くめY・Aの場合

ん? ああ何だ? 幽霊現象についてどう思うかだって?
おいおい、それは昨日に終わった事だろ? 何、それでもいいから答えろってか?
ちっ、仕方ないな…流石に次は何時会うかわからんからな、相手ぐらいしてやろう

それで幽霊だったな。俺は別に居てもいい存在だと思っている
何でかって? そんなのそっちの方がいいと思ったからだよ
記憶も何もかも無に還すなんて勿体無くてやってられんだろ。それだったら存在した方が俺は嬉しい
似合わない事云ってんじゃねぇって? だったらお前もそんな物書いてんじゃね…って待て! 逃げるな!!









case-2 銀髪の不思議美人Fの場合

幽霊…ですか?
あのゴーストタイプに属する思念存在の魔物の事ですよね? 北川さん
え? 違う? それとミステリージェントルと呼べと?
はぁ、分かりましたミステリージェントルさん
…あ、やっぱりいいんですか? それでは改めて北川さん
幽霊…でしたね。 魔物に属さない存在の
元々魔物のゴーストは、現世に取り残された思念存在が瘴気に汚染されて作り上げられるモノです
ですから幽霊というのは純粋な魂の事を指すんです
これといってこの状態の彼らを消す様な真似はしません。害にも善にもなりはしませんからね
それにもう一つ大きな理由がありますが…
え? それは何か…ですか?
そんなの祐一さんがやめてくれって云って来たからですよ
あれ? あ、もういいんですか? はい、それでは失礼します。明日の祐一さん退院手続きがあるので









case-3 間借り先の少しきつめな性格の少女K・Mの場合

は? 幽霊について?
北川君、あなた何でそんな物書いてるのよ…
何? 業界を震撼させる最高傑作を創る為には欠かせない事だって?
それと私が今書いてる絵本の…って何でそんな事知ってるのよ!? あれは家族にも知られない様にこっそりと書いてるのに!!
もしかして北川君、家に勤めてくれてるアカリと一緒に私の部屋漁ったんじゃないでしょうね…?
…ふん…まぁいいわ。 これは家に帰ったらアカリと一緒に貴方も問い詰めてあげるから
それで幽霊だったわね…私は居ても居なくてもいいと思ってるわ
何でかって?
私は今の世界に満足しているからよ
妹も生きてるし、失いそうだった平和が戻ってきたんだから
それとこれがどう関係してるかって?
そんなの、未練を残す様な生き方をしてないだけよ









case-4 現在入院中。アイスを愛する少女S・Mの場合

幽霊…ですか?
えぅ…突然そんな事云われても困りますね…
そうですね…手術をする前は怖かったんですけど、今はそうでもない事ぐらいでしょうか…
それは何故か…ですか?
ふふ…特に意味はありませんよ
ただ、酷く自分達と近い存在なんだと認識したら、恐れる事もないと感じただけですから
勉強になった、ですか? いえいえこれぐらいでいいんだったら私は力を貸しますよ
そういえば北川さん、今は家に住んでるんですから往来で馬鹿な事はしないで下さいね?









case-5 一にして全。慈愛に溢れる万能なるジェントルJ・Kの場合

少し真面目に書こう
読み返してガキの日記帳にしか見えないのは流石に拙いから…
それで幽霊についてだが、俺自身数日前までは、はっきりいってどうでもいい存在だった
邪魔するならホロコーストで引き裂くか魔法で消し飛ばすだけだからな
しかし、数日前からの事で多少認識が変わった
幽霊というのも何だが深い物だと思ったんだ
そこら辺は一番深く関わった相沢が認識的に大きな変革を遂げたと思うが…
それでは下に今回の事例を纏めてみようと思う

それでは始めよう、少し不思議な物語を










Prologue - 結局は永久封印した、金髪青年の怪奇レポートより抜粋 inserted by FC2 system